無庵詩集61 コサギの独り舞台
- 2022/10/20
- 15:18
コサギの独り舞台
秋の夕焼けを映した静かな川面に
一羽のコサギがエサを探している
つついては駆け
駆けてはつついている
白い翼を大きく広げ
まるで舞台の上で踊っているように見える
時にたたずみ遠くを見つめている
あゝ白いコサギの独り舞台
風がやさしく川面を震わせ
光の行列が静かに光り輝く
コサギは疲れたのか首をすぼめ
たたずむだけだ
夕闇が迫ってくる
夕景の雲たちはあくまで静かだ
そうだ
そうやって
コサギは夕景の中の点になる
ハタハタと二羽のコサギが回りながら川下に向かう
ほら コサギが川面を滑って着水する
二羽のコサギは川面を旋回する
たわむれながら
まるで蝶が舞うようにヒラヒラはたはた廻る
四羽の子ガモが横になり縦になり急流を滑っていく
秋の空 雲たちの行列だ 秋の夕暮れ
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