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無庵詩集62食いちぎる

 食いちぎる                     カラスが        ゴミ袋を食いちぐる               痩せた黒猫が         ゴミ袋を食いちぐる      痩せた男が    ゴミ袋を食いちぐる      痩せた女が    ゴミ袋を食いちぐる     太った豚が    ゴミ袋を食いちぐる        ブヒ...

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菅原道真詩集010 重陽侍宴,賦美景秋稼,應製

010 重陽侍宴,賦美景秋稼,應製萬里如雲稼  重陽就日晴 吹金風冷簸 滴玉露清瑩 靄靄皆和氣 離離半旅生 綺疇無數畝  銅雀第三鳴 遠舉回頭望  長期鼓腹聲 願因秋景美 將見海陵盈 万里(ばんり)雲の如くなる稼(にぎはひ)  重陽(ちょうよう)日の晴るるにつく 金(きむ)を吹きて風冷(ひややか)に簸(ひ)る 滴玉(ぎょく)を滴(した)てて露(つゆ)清らかに瑩(かがや)く 靄靄(あいあい)たるは皆...

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無庵詩集61 コサギの独り舞台

         コサギの独り舞台       秋の夕焼けを映した静かな川面に        一羽のコサギがエサを探している           つついては駆け          駆けてはつついている           白い翼を大きく広げ       まるで舞台の上で踊っているように見える         時にたたずみ遠くを見つめている            あゝ白いコサギの独り舞台      ...

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(一八)柿本人麻呂の真実を追う

 一八 石見相聞歌いよいよこの「柿本人麻呂の真実を追う」も島根県を舞台にした最終章に入ります。人麻呂が住んでいたのは江川の川口に近い江津市都野津町(つのづまち)だったといわれている。都野津町は、ウィキペディアによるとかつて島根県那賀郡に属していた町です。江津市西部沿岸部にあたり、西部・南部を二宮地区に囲まれている。さらに内陸部へすすむと千田町・跡市町・有福温泉へと辿り着くことができる。北は日本...

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無庵詩集60

 別離  ぼくたちは遠い街を思い浮かべていたそこはいくつかの丘を越えたところにあったそこは雲と雲の間から光さすところぼくたちはどうして別れてしまったのかため息が灯りとなって陽となって通り過ぎてゆくあまりに遠い道筋を転がるように通り過ぎて行った風が引き裂いた花たちが引き裂いた草や木々が引き裂いたぼくは叫ぶ海に向かって叫ぶ空に向かって叫ぶ叫ぶ叫ぶ ...

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(九)菅原道真と坂出

巻第一  3残菊詩  -  残菊の詩  十韻于時年十六 - 十韻時に年十六。十月玄英至     十月、玄英(げんえい)至る三分歳候休     三分、歳候(さいこう)休す暮陰芳草歇     暮陰、芳草(ほうそう)歇(つ)き残色菊花周     残色、菊花周(あまね)し為是開時晩     これ開く時の晩(おそ)きが為なり当因発処稠     当(まさ)に発(ひら)く処の稠(ちゅう)なるに因るべし染紅衰葉病 ...

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無庵詩集59

春あちらこちらから     春たちが押し寄せ 子供たちは          笑って笑って                泣いて泣いて、               怒って怒って               しゃべってしゃべって               歌って歌って                        暮らしていたそこにあるのは春       そこにあるのはタンポポ そちらにあるのはス...

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無庵詩集58

赤いテント少子高齢化が問題視されて久しい実は東大モトクラシ博士が 少子高齢化に歯止めをかける画期的な薬を発明したのです その薬を浴びるとたちまち若返るという薬です。人々が殺到するのを恐れた博士は広場に薬を吹きかけるシャワー設備を設置した赤いテントを張った。さあ! 大変だ若返りの薬を求めて人々が 並ぶ 並ぶ  並ぶ東大モトクラシ博士は絶叫する「 薬はたっぷりあります。押さないで! 押さないでえ‼ 」人...

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(一七)柿本人麻呂の真実を追う

石見相聞歌流罪になった人麻呂の住まいは江川(ごうかわ)河口近くの島根県都野津町だったといわれている。 流罪人だったとはいえ持統天皇の配慮で生活に困るようなことはなかったと考えられる。あとから来た娘とともに穏やかな日々を過ごしていたことでしょう。先に述べたように依羅乙女(よさみのおとめ)はこれまで石見の現地妻だと解釈されてきた。いかにも「色好みの人麻呂」と評価されてきた逸話である。専門家は 何故人麻...

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無庵詩集57

 忘却の町                             ぼくはやってきた                                 遠い町への旅                                      ...

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プロフィール

無庵

Author:無庵
忘れられた古代港がある。都から遠く離れしかも主要航路でなかった北四国側にあったこの港に、軍王、人麻呂、道真、崇徳院、西行、寂念など飛鳥、平安時代を代表する詩歌人が足跡を残す。しかも彼らにとっていずれも重要な意味を持つ作品を残している。坂出松山の津はまさに奇跡の港と言えよう。
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